佐藤たね屋さんの記事 EL PAIS

3月2日付、スペインの有力紙 EL PAIS に陸前高田市、佐藤たね屋さんの記事が掲載されました。

その記事はこちら

Casa Asiaのイベントで中心となって動いて下さったCさんに、友だちSちゃんと私はその記事の翻訳を依頼されました。
私のスペイン語はまだ2ヶ月程度なので、一語一句辞書で意味を調べ、文法を含めわずかな知識で頑張ってやりました。

が、、翻訳って難しいですね。実際に現地で使われてる言葉を知らないといけないし、その場所の知識もないといけなし。。

その訳はこちら↓(間違いがあってもどうか見逃して下さい!^^;)


東京の500km北東にある陸前高田の海岸には1年前は約2万4千人が住んでいた。昨年3月11日に起きたマグニチュード9.0を記録し、東日本の海岸に大打撃を与えた東日本大震災による大津波で、7万本もあった松原から生き残った木はたった一本。30mの高さにもなる瀕死の松の、木の幹は曲がり、樹幹はやせこけ、根は塩分を含んだ地面に埋もれてしまった。この木は長くはもたないと言われている。

たった一本残った孤独な松の木は、陸前高田市の希望のシンボルとなっているが、樹齢250年を誇るにも関わらず、土壌の塩類化のためにしかるべき時が迫っているようだ。

陸前高田市の松原は、300年かけて成長した森で、1年前までは海風からその土地を守り、東北地方で最も人気のある観光名所とされてきたが、今や砂や海水で水浸しになった荒れ地となり、折れ曲がった木の幹、漁業の船具の残がいが際立っている。この木のそばに建つ黄色みがかった建物は、中枢が折れて壊れているが、巨大な水の壁から唯一耐えたものである。他3,000以上の建物が根こそぎ、または完全に破壊されたのだ。

東日本太平洋岸沿岸百キロにわたり、の多くの場所が津波により破壊され、海の高さが13m(建物の5階に相当)に達したとされている。いくつかの場所では30~40mまで達したとのことだ。45の堤防が壊れ、78の橋、3,918の幹線道路が破損した。現在なお、343,000人もの人々が避難生活を送っている。政府試算によると、被害総額は建物、インフラ設備、交通機関、工場、農業・漁業の施設その他で、推定16兆9千万円(1,565億ユーロ)にのぼる。


佐藤貞一さん(57歳)は、地震が起きた時海近くの金物店にいた。津波の警報が聞こえ、彼はすぐさま500mほど内陸にある彼の店であり自宅であるその場所へ戻った。 その店で、彼は種を売っていた。 

「店に4人が残っていて、生き残ったのはポールにしがみついた1人のみだった。 
あらかじめ計画されていた各地域の避難所に避難した人々は、津波の被害で皆亡くなった。高さが十分ではなかった。」

彼はかろうじて残った少しの種とともに、家があった海近くの同じ場所でもう一度スタートする事にした。

佐藤さんは陸前高田市のグラウンドゼロの荒廃地帯の中心に居を落ち着かせた唯一の人である。 
「当局は建物の建築と水の供給を禁止したが、私は自分で缶と竹の管を使って直径20㎝ほどの井戸を掘りおこした。」佐藤さんは濁った液体を取り出しては、彼自身が作った小さな温室の野菜に与えた。

佐藤さんは、妻と一緒に車で津波から逃げることができた。 今は地域全体で何万人もの方が仮設住宅に住んでいる。 

「津波とたたかうべきだ。私は全てなくした。でも私の心には、私の全てが残っている。日本人は武士の魂を持っている。 決して諦めない。 その孤独に佇む一本の松も、それを表している。」佐藤さんは何千もの種の入った袋が整理された棚に囲まれて、そう話した。

佐藤さんは、店の外壁に、涙を流す人間の顔と、文を、かいた。


「私は、心に希望の種を蒔く。」




この訳した文章をCさんが佐藤さんにメールで送り、佐藤さんはそのお返事をすぐ下さったようで、そのお返事の内容を聞かせてくれました。
とても印象深かったので、内容だけ少し紹介したいと思います。


・今この国は政治、経済が停滞してるが、誇れる精神文化がある。それを輸出すべきだ。

・日本の多くのマスコミが佐藤さんのところへ取材に来ているが、同じ取材で、同じことを答えているにもかかわわらず、別の報道となる。例えば、武士道があるからあきらめない精神があると言うと、その話は記事にはならない。話には興味を持っていても、戦前の思想を彷彿させるので、記事には取り上げない方針があるのではないか。

・津波で土地が価値が下がっても、それで復興に困難になってもあきらめない、どんな困難にもくじけない、日本人にはそのような精神がある、涙を流しても、目はカッと見開く、と話したはずが、それは記事にはならず、むしろ、津波で土地の価格が下がってガッカリしている、といった全く話してもいない内容が記事になった。

・外国の記者は現実を純粋に見て感じ、真実をかけるのだろう。この記事も的を得ている。



日本のマスコミのあり方を大いに考えないといけない、と強く思いました。
世間が欲しがっているニュースを集め、時にでっちあげ、情報を操作するのはやめてほしい。

それと大事なのは、私たちがマスコミの報道に揺さぶられない、とらわれすぎないこと。

報道されることだけが事実ではない。隠された部分にこそ大切なことがあるかもしれない。
マスコミ報道の内容を鵜呑みにするのではなく、広い視野を持ち、様々な意見に耳を傾け、考えていく必要があると思いました。
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by miepoohsuke2 | 2012-03-16 19:07 | その他